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お墓にはどんな文字を刻めばよいでしょう? 決まり事などはありますか?

2017年3月21日

お墓に文字を入れる際には家名を大きく刻むのが一般的です。ただ南無阿弥陀仏などの名号やお題目を刻む場合には宗派による違いがあるので要注意です。

和型は家名を刻むのが一般的

最も一般的な和型のお墓では、通常は竿石に家名を刻みます。「○○家」「○○家之墓」という表記が最もポピュラーです。

 

広い霊園・墓地では、普段あまり参拝しない人がお墓を見つけるのが難しいことがあります。竿石に家名が刻んであれば、遠目にも見つけやすいので便利です。家名を刻む書式では他に「○○家代々」「○○家先祖代々」「○○家累代」「○○家先祖累代」「○○家累代之墓」「○○家先祖代々菩提」などさまざまなものがあります。

 

一方、家名の代わりに自分の好きな言葉などを刻むこともあります。こういったお墓を「無家名墓」と呼びます。「夢」「空」など漢字一文字や「一期一会」などの四文字熟語、「ありがとう」「いのり」など基本的にはどんな言葉を刻んでもOKです。

 

また竿石の右側面には埋葬者の戒名、没年月日、享年などを、台石左側面や竿石の左側面、裏面には、建立年月日、建立者名などを刻みます。

宗派などによって刻む文字に違いあり

家名ではなく名号や題目を刻む場合には、宗派別に違いがあるので注意が必要です。

 

【宗派別の題目】

真言宗:南無大師遍昭金剛

天台宗:南無阿弥陀仏

浄土宗:南無阿弥陀仏

浄土真宗:南無阿弥陀仏

禅宗:南無釈迦牟尼仏

日蓮宗:南無妙法蓮華経

 

洋型やデザイン墓の場合には、英語やローマ字を使うこともあります。

 

文字の書体には特に決まりはありません。最近では幅広く選ぶことができますが、あまり細いものを選ぶと歳月を経るうちに欠けてしまうこともあるので気をつけたいところです。

石にはバリエーション 外国産も人気

墓石の原材料となる石には「硬度が高い」「水を吸いにくい」「ムラや傷がない」などの特徴が求められます。硬度が高い石ほど艶が長持ちします。石が水を吸うと、寒冷地では凍結による割れの原因になりますし、内部に含まれる鉄分などによりシミができてしまうことがあります。

 

もっとも多く使われているのは御影石の系統ですが、最近ではさまざまな色や質感の石が使われるようになっています。海外から輸入されることも多く、中国や韓国、インド、南アフリカなど世界各国から多くの石が入ってきています。外国産の石は国産に比べ品質のばらつきはありますが、基本的には安価です。

まとめ

お墓にどういった文字を刻むかは、社会やお墓を建てた人の意識によっても移り変わってきました。

 

最近では「家」という意識が薄れているため、「○○家代々之墓」といった言葉を刻むケースは少なくなっています。後代に参拝してくれる人にどのようなことを伝えたいか、しっかり考えて決めるのがよいでしょう。