お墓の管理費はどのくらいかかりますか?

2017年3月22日

運営母体による違いがありますが、お墓の管理費は広さにもよりますが、年間1000円~1万円程度です。霊園の維持管理に使われるもので、お墓がある限り支払い続ける必要があります。

 

多くの霊園・墓地では契約の中で3年間滞納すると使用権が取り消され、お墓が無縁仏として処理されることになっているので要注意です。

地域差より運営母体で金額差

お墓の管理費にはかなりの差があります。人件費などに差があるため、地域による違いもありますが、それより運営母体による違いが大きめです。

 

市区町村などの自治体が運営する公営墓地は低め、管理費以外の維持費はほとんどかかりません。民間団体が運営する民営墓地はそれよりは高め。お寺が運営する寺院墓地は護持会費などに含まれているケースがあり、管理費だけを特定できないこともあります。

 

室内霊園は施設の維持管理コストが大きいため、管理費が比較的高めです。基本的には管理費が安価なほど設備やサービス面は簡素化されます。

清掃や水道光熱費など維持管理に使われる

管理費は霊園施設の維持管理に使われます。霊園を気持ちよく使えるよう維持するには、定期的な清掃や、植栽の剪定などが必須です。

 

また経年劣化や台風など天災により施設が傷んだら補修が必要になります。霊園の状況を把握し、そういった管理を行う人員を確保するためには人件費もかかります。

 

その他にも、水道代や光熱費など維持管理には意外に大きなお金を要します。運営母体はお墓の所有者から管理費を徴収することで、こういった費用を賄っています。

 

ただ、運営母体によってはかなり多めに徴収され、その他の費用に充てられているケースもあります。疑問がある場合には、遠慮なく問い合わせてみるのがおすすめです。

支払が滞ると無縁仏になるケースも

永代供養という形で一括支払いすることも多い供養料とは違い、管理費はお墓が存在する限りずっと払い続けるものです。支払が滞ってしまうと永代使用権が取り消され、最悪の場合はお墓を処分されてしまうこともあります。

 

平成11年に改正された「墓地、埋葬等に関する法律」では、墓地の使用者が死亡した場合や管理料が滞納された場合には、一定の手続きを経てそのお墓を無縁仏として撤去できることとなりました。

 

多くの霊園ではこれを受けて、使用規則の中に3年間滞納することで使用権を失うという一条が設けられています。

 

地元の寺院が経営する墓地などで檀家としてお付き合いがあれば、滞納3年で即撤去ということはないかもしれませんが、滞納が続けばお墓を残してもらうことは難しいでしょう。

 

何代にもわたって、長く無理なく支払続けることができるか、お墓を建てる時にはしっかり検討しておくのがおすすめです。

まとめ

家計の負担になるほど大きな額ではありませんが、管理費は永久に払い続けるべきものです。運営母体によって費用に差がありますから、お墓を選ぶ時には自分にとっての負担だけでなく、後々の世代のことも考えて選ぶとよいでしょう。